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過去記事置き場

スターターを増やそう。

スタートアップだと企業的な話になるので、個人でも始められるというところで、あまり気張らずスターターと、このブログでは呼ぶ。
この言葉は37signalsが書いた「小さなチーム、大きな仕事」に書かれていることに触発されたものだ。
気取らず、実態に即した言葉。

小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則

小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則

  • 作者: ジェイソン・フリード,デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン,黒沢 健二,松永 肇一,美谷 広海,祐佳 ヤング
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2012/01/11
  • メディア: 単行本
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もっとも尊敬されるべき人は実際に行動を起こした人であり、そしてそれが成果に結びつけることの出来た人である。
口だけ動かすのが達者になることは、まあ政治家などでは良いかもしれないが、エンジニアとしての立場で言えば最悪な部類である。


「芸術家は製品を出荷する」と語ったのはジョブズだが、デベロッパーもプロダクトをリリースする。
上のスターターと同じように、エンジニアやプログラマーではなく、作り手のことをそのままデベロッパーと呼びたい。
エンジニアだけがサービスやアプリを作れる訳じゃない。
デザイナーがデザインのオマケでコードを書いて出荷したとしても、それが役に立つのであれば立派な製品であり、それはデベロッパーと言っても差し支えない。
大きな枠で見て、作り手という意味で今後はデベロッパーという言葉を積極的に使うつもりだ。


私は、シリコンバレー型のスタートアップを雛形として見るのは、歓迎したくない。
ここはサンフランシスコじゃない。
日本だ。
確かに、一発当ててでっかくなれたら、そりゃうれしいだろうけど。
でっかい夢を語ることが大切なのは分かっているが、それでもこの挑戦は宝くじに当たるようなもので、ほとんど夢物語に近い。


ITがもたらした最大の恩恵は、小さな企業でも小さな投資で、スタートを切れるようになったことだと思っている。
それはつまり、既存企業によりかかるのではなく、仕事を自分たちで作り出すことが容易になったということではないか。
若年失業率が上昇し続ける昨今、若者が仕事を自ら生み出し、一市民として責任を持って生きていけるようになれば素晴らしいじゃないか。
その仕事がたとえ企業になるほどの規模に成長しなかったとしても、自身が作り出したサービスやアプリで、自分一人でも養えれば、それは本当に立派なこと。


最終的には雇用が増えれば何でもいいとは思っている。
そして、出来れば一人一人が自立の道を歩んでもらえれば、市民社会として成熟への道が開けるんじゃないかと企んでいる。
だから、私はスターターを応援したい。
自分一人だけが生き残るためのプロダクトであったとしても、一人分の雇用を生み出している訳だから賞賛に値する。


仕事を創造する力を養いたいと思っている人を、応援するブログにしたい。