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デザインとコンセプトの関係

デザインとはコンセプトを形にする行為である。 デザインはコンセプトが存在しなければ成立しない。

もしコンセプトが不在の場合、デザインという行為を実施することができない。 「なんとなく」「いい感じの」「XXみたいな」という要望ではデザインできない。指示者がいい感じと思っている対象からパターンを抽出して、継ぎ接ぎのデザインもどきが生み出される。 なんかしらの形にはなる(この世の大半の製品はそうだ)。 しかし、そこに真のデザインはない。

コンセプトが非現実的であった場合にもデザインは不能となる。 空想の世界でしか成立しないコンセプトというものがある。物理法則を無視している。共存できない概念が包含されている。組織の政治的な理由によってゴミがたくさんくっついている。こうした様々な理由でコンセプトがコンセプトにならない。

空想のコンセプトは現実の世界に落とし込むデザインという行程を完了できない。 コンセプトに不備があるとき、デザインは成立しない。

コンセプトとデザインの関係は一方通行ではない。 デザインの過程で学べることは多い。その学びからコンセプトはさらにシャープにできる。デザインのプロセスはコンセプトの不備を見いだす。

クライアントとデザイナーの関係において最も重要なのは、相互にフィードバックを与え合う関係であると思う。でなければいつまでも非現実的なコンセプトを元にデザインできないものを作り続けることになる。

現実に有用なコンセプトと良いデザイナーが手を結ぶことこそ、優れた、成功する製品が誕生する条件だと思う。 製品に触れたユーザは、そこから明確なコンセプトを受け取る。製品の指し示す方向を感じとることができる。どこでどう使うべきかわかる。

優れたコンセプトとデザインを持つ製品は長い寿命を獲得する。時代に即した素材や機能にアップデートしながらも、多くの人の役に立ち続ける。


このような考えを、私はAppleMacBook AirMac miniから感じた。 未だあの形は古びず、中身の更新されただけで多くの人が熱狂する。 間違いなく良いコンセプト、良いデザインによって仕上げられた製品だと思う。

そもそもコンセプトとは何か、ということについては別の考察で書き出そうと思う。