止めていたランニング習慣をすぐに復帰させた話
去年の年末あたりの体調不良と、寒さがランニングから私を遠ざけた。二ヶ月近くまともに走っていなかったが、最近再び走り始め、すぐに習慣として復帰できた。これは自分でも驚きだが、なぜこんなに簡単に復帰できたのかということを考え始めている。これはその考察録である。
以下の点が関係していると思われる。
- もともと開始が明確な行動なので、騙して外に出せば走り出せた
- ランニングを始めた初期に最適なコースを十分に探索していたため、走行中に迷いが生まれなかった
開始が明確
机の上でやる習慣と違い、ランニング中はランニングしかできない。したがって一度走り出せば、あとは終わるまで続けるしかない。そうなると一番の難関は(他の習慣でもそうだが)、とにかく始めることだった。
ランニングを始めるための儀式がそれなりにあることが、この行動を習慣化するのに役立っていると思う。私の場合は以下の手順をたどる。
- 朝起きる
- 水を飲む
- 走るための服に着替える
- 準備運動をする
- サポーターをつける
- ポーチを腰に巻く
- イヤホンを再生可能な状態にする
- ランニングシューズをきちんと履く
- 外に出る
- 走る
このルーチンの各行動は抗えないほど簡単である。どれも日常でやっていることの延長でしかない。しかし、それも決まった順番で並び、どこかで一線を超えさせればやらざるを得ない状況になっている。これだけ準備をして部屋に引き返すのは馬鹿らしくなっているのだ。この結果、だいたい服を着替えたあたりで、もう走ることは既定事実となっている。
走行中に迷いを生まない
ランニングを走り始めた初期はまだやる気があった。ただ、運動初心者で地域とも心を閉ざしていた私はどこを走ればいいのかさっぱりわからなかった。なので当初の一ヶ月は手当たり次第周辺をウロウロと走り回り、結果的に自分の目的にかなったコースを見つけた。それ以来ずっとそこを走っている。
もし、やる気のある頃に、この探査行動を行なっていなければどうなっていたか。 「もっとマシなコースがあるんじゃないか」 「本当にここを走っていていいのか」 なんてことを考えたと思う。そして、その後に別の場所を探ったかどうかは怪しい。今はそこまでのやる気がない。現在はただ健康のためだけに走っている状況なのだ。
この最初の探査行動が吉と出たと思っている。おかげで今は走りに迷いがない。スタートを切ったら自動モードで、終わるまで禅のように心を虚ろにして徘徊するだけだ。
まとめ
この学びを他の習慣形成に転用するなら、以下のことが言える。
- やる気がある始めのうちに、実際にやる内容を色々試すこと
- 小さい行動の連なりをルーチン化して、とにかく行動を開始させること
- 意志の力は最小しか使わないこと
実は3番がキモだ。毎回意志の力で実行していたら習慣にならないからだ。2番の言葉が「開始する」ではなく「開始させる」なのも、自動モードで動かすことを目指すべきだからだ。
これを活用すればきっと、望ましい習慣を形成できるに違いない。