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過去記事置き場

Androidウォークマンが終わってる

シェアではiPodに負けているウォークマンだが、音の品質では優っていた時代があった。
自分はXシリーズのウォークマンを使っていて、少なくとも第4世代までのiPodに比べたら間違いなく高品質だった。

そのXシリーズもすでに3年前のモデルであり、Macでプレイリストが編集できないウォークマン環境にいい加減うんざりしてきた。しかし、この音の品質は惜しい。
そういうわけで、AndroidウォークマンF800シリーズに手を出してみた。

そこで待っていた体験。
Android4.1による最高のエクスペリエンス。
自分の好みの音楽プレーヤーアプリを自由に選べ、そのアプリの特性を活かしてMacからも編集が自在になる。
解き放たれるX-アプリの呪縛!
Androidバンザイ!!!



と思ったけどやっぱちげーわ。


まずAndroidが駄目だ。
これは音楽プレーヤーのためのOSじゃない。

正確には、Androidがダメなのか、それとも日本のソフトウェアエンジニアがこのOSの使い方を理解していないのかは定かではない。
しかしユーザーから見ればAndroidによって音楽再生の体験が損なわれているようにしか見えない。
音楽プレーヤーとして見るならばiOSは圧倒的である。
もともとiPodがネイティブに組み込まれている発想であるゆえの強みだろう。

Androidがクソであるというのは予想の範疇ではあった。
しかし、それ以上に驚いたことがもうひとつあったのだ。

それは、音の品質がXシリーズから進歩していないばかりか劣化しているということ。

音の世界は感性であるからして、良し悪しを語るのは大変難しいのだけれど、自分の主観だけで喩えて語ると、良い感じに差別化できる山に登っていたらいつの間にか下山した挙句に水も食料もないのに荒野に向かって裸足でかけ出した、みたいなイメージである。

かつてのXシリーズでは明確に高音域のクリア化、というのが目指されていたと思っている。
これは既存のiPodのスタンス(できるだけ音をいじらない)では、決して到達できないものである。
また他社のヘッドフォンやアンプも、大抵は低音域の充実がほとんどであり、高音域を押し広げてくれるもので手頃なものは見当たらない。
クラシックなどをiPodウォークマンで聴き比べると断然の違いであった。
ところがどっこい、このF800シリーズで試してみたら音が曇っている感じがするのである。

 レビューによると、ライバルのiPodは第4世代から第5世代で大きく品質を伸ばしたらしい。
まだ試していないからその伸び幅がどの程度かはわからない。
仮に現在のウォークマンに近い音質を出すことができているのであれば、もはやソニー製のプレイヤーを使う必要は感じられない。というか乗り換えたい。もうMacで使えないとか嫌だ。

音で負けたらもはや勝つところがない。
Androidを採用したのは起死回生の一手を狙っていたのかもしれない。
しかし、このOSは使えば使うほどうんざりするタイプのものであり、ウォークマンの気軽さに相応しくない。

ハードもダメで、ソフトはもっとダメ。
せめてMacで編集できれば使い続けるのにそれすら用意しないソニーはもうダメだ。

というのが今の気持ち。

とは言いつつ、とりあえず今週は使い続けることにする。
慣れてきたころに、気づくところも有るだろうから。