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過去記事置き場

ミッキーマウステロリズム

勝手にミッキーマウスの図版を使うと、怖いネズミが強力な弁護団を引き連れて訴えてくるらしい。
そこで思いついたのが、ミッキーマウステロ。
爆弾テロは爆弾を使って無差別に人を殺傷するものだが、ミッキーマウステロは無差別にミッキーマウスを投稿することで、Webサービスに甚大な被害を及ぼす、かもしれないテロ。
ただし中国では通用しない。

ディズニーが版権に超絶うるさいのは当然のことではあると思うけれども、しかし少しでも使われたら過敏に反応するのは、免疫機能がどうでもいい刺激に反応してアレルギーを起こすのに似ている。
聞くところによると、『スターウォーズ』シリーズのジョージ・ルーカスはその始まりが自主制作映画だったこと、そして強力なファンによって作品世界が支えられていることを理解していて、ファンメイドの作品を訴えるどころか支援しているくらいだ。

違法ダウンロードがあるから音楽が売れないとか言っている人が夢の国には居るらしいのだけれど、違法ダウンロードで済ますような人が金を払うことはまれだろう。
本気で金を払ってくれる人はちゃんと正規のルートを探してくれる。
問題は違法ダウンロードかCDか、の二択しかないとき。
そういうときはよりコストのかからない方を選ぶ。つまり違法ダウンロードの方を。これは経済的にも時間的にも合理的な選択の結果と言える。
こうしたことを無視して音楽が売れないとか、言っちゃいけません。

かつての時代より、レコードは売れていないかもしれないが、音楽文化は明らかに伸びている。
誰もが音楽を演奏して、SoundCloundにアップロードしたり、ニコニコに上げたりして、共有している。

音楽はただ聞くだけのものではなく、自らプレイするものになっている。
これが文化でなくて何なのか。

いつか著作権保護法もミッキーマウスを見限らなければいけなくなる時が来るだろう。
そのとき、ミッキーは世界に解き放たれて、本当の文化の一部になるのではないだろうか。
そして、爆弾のようなテロリストの道具ではなく、あらゆるところに偏在する普遍的なキャラクターとして、誰もが親しみを得られる身近な存在として、受け入れられるのかもしれない。