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『100年予測』日本は月の裏側から米軍を攻撃します

100年予測―世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図100年予測―世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図
著者:ジョーフリードマン
販売元:早川書房
発売日:2009-10-09
おすすめ度:4.0
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21世紀、覇権国家アメリカに挑戦するのは、中国でもロシアでもなく、日本とトルコだそうな。
トルコは置いておくとして、なぜ日本がアメリカに再挑戦するのか。

以下フリードマンおじさんの要約。 
  1. 労働人口の減少+移民受け入れ拒否=労働力を海外に求める。
  2. 資源を持たない日本はロシアの天然資源や、ペルシャ湾の油田を求めて、東アジアからペルシャ湾にかけて(麻生太郎の云っていた平和と繁栄の弧ですね)のプレゼンスを拡大する。
  3. アメリカはユーラシアの覇権国家の出現を許さない!
  4. ABCD包囲網復活、みたいな。
とのことなのだが、どうも非現実的な気がしないでもない。
中国とロシアが不安定化して、その空白を埋めるために大陸に進出する、との算段らしいのだがそもそも日本は歴史上、日本海東シナ海のおかげで大陸の混乱の影響をあまり受けずに済んだし、そのおかげで今の日本がある。
と考えるとありえない?

とかとか考えたけど、いやむしろあり得る話だと思った。
上記を覆します。
つまり、
  1. 大陸が混乱
  2. 大陸沿岸部などに独立勢力が成長
  3. しかし中央が盛り返すと独立勢力が危機に!
  4. そこで大陸沿岸部の独立勢力は日本と資源(天然資源、労働資源)貿易を行い、その見返りに大陸でのプレゼンスを発揮してほしい。独立を維持させてほしい。
  5. で、泥沼に。
もし友好的な申し入れを無視したとしても、今の北朝鮮化する可能性もある(日本を脅して技術と金を要求する)。
東アジア圏で随一の経済力と技術力を誇る国である以上、こういった状況は避けることは出来ないだろう。
これを単独で行おうと米国と同調して行おうと、結果日本の影響力は拡大し米国に警戒されるようになる。
そして歴史は繰り返すと、そういうわけですね。

後半は宇宙戦争。日本が月の裏側に基地を作っちゃったり、マイクロウェーブ発電が出てきたり。
結局のところ人類は重力に縛られているのさ、と超要約することも出来るかもしれない。

闇のCIAと云われた組織「ストラトフォー」がどこに目をつけるのか、それを知るだけでも価値はあると思う。